幕張で開催中の『世界の巨大恐竜博2006』を見に行ってきた。
といっても、実際に行ったのは一週間以上前の七月二八日(金)で、百枚以上撮り貯めた写真の整理がようやく終わったので、ブログにアップできる次第となった。 さて、会期は七月十五日から九月十日までなので、まだまだ始まったばかり。 友人と一緒に行ったのだが、前半に行くべきか、後半に行くべきか、夏休みということも考慮に入れて検討した結果、開幕後一~二週間くらいがベストとの結論となった。 盆はさすがに混むだろうということで即却下、期末は駆け込みが増えるとの判断。 もっとも、この手の博覧会はたいていが期日延長となるので、それを見越して夏休み明けという手もあったのだが、確実性を欠くということでそれも却下。 そんな理由でこの時期の平日に行くこととあいなったわけである。 会場はいつもの幕張メッセで、昨年までの同様の博覧会と同じ形式。 去年だか一昨年だかは時期が悪くて二時間待ちという経験もしたのだが、今年は驚くほど空いていた。 待ち時間無し、会場内もかなり広々。 休みを取ってわざわざこの時期を選んだ甲斐があるというものだ。 今年の目玉は、ポスターなどで散々宣伝されているスーパーサウルス。 復元すると全長33mになるという巨大恐竜だ。 ちなみに昨年の目玉だったセイスモサウルスも、同じく33m。 これより大型とされる恐竜はアルゼンティノサウルス(推定35m)のみ。 ということは、来年の主賓はアルゼンティノサウルスか、などと邪推してみたり。 まあ、ここまでくると体長が2mくらい違ったところで分かりはしないのだが。 今年の恐竜博のテーマは、どうして竜脚類は大型化したか。 当時の自然環境や生態系などと考え合わせて、竜脚類の進化を追ってゆく。 原始的な竜脚類であるアンテトニトルスから、スーパーサウルスが出現するまで、どのような種が生まれ消えていったのかを化石展示で紹介する。 下は竜脚類とは別系統と解釈される古竜脚類のルーフェンゴサウルス。 二足歩行も可能だったと考えられており、竜脚類に進化しきれていない特徴を持っている。 その他、やたらと首の長いマメンキサウルスなど。 全長のの半分以上を首が占めるという。 竜脚類が何体展示されていたのか数えてはいないが、二十は越えているように思う。 よくぞこれだけという感じだが、それぞれ説明を読んでいると、色々と独自の特徴を持っていてなかなかに面白い。 特に、大きなものはインパクトも凄いので、集客効果は期待できそうである。 さて、一般客は巨大恐竜に目を奪われがちだったが、個人的に興味を持ったのが羽毛恐竜と肉食恐竜の復元図。 羽毛恐竜に関しては、何年か前から実物の化石が展示されていて、中にはくっきりと羽毛の印象が残っているものもあって、いたく感動したものである。 今回展示されていたものではイシャノサウルス。 写真では少々分かりづらいが、羽毛の痕跡が認められる。 また、復元図に関して、獣脚類の多くの種に羽毛が描かれていたのも印象に残った。 恐竜観もここ数年で随分と変遷しているようである。 最後に、気になった部分。 分類表示で、例えば『竜盤類 竜脚類 ディプロドクス科 スーパーサウルス』というような表示となっているのだが、生物の分類で『類』というカテゴリーはない。 おそらく『竜盤目 竜脚亜目』あたりだと思うのだが、正確なところは分からない。 一緒に行っていた友人に指摘されて気付いたのだが、こういったところは正確な表示を心掛けてもらいたいものである。 さて、総括としてだが、今年もなかなか楽しめた。 新しい学説が毎年出てくるので、同じような展示内容であっても、毎回新しい発見があるのが面白い。 冒頭に書いたように次回はアルゼンティノサウルスかと邪推しているのだが、そろそろ趣向を変えて首長竜やモササウルスなどの海棲生物にスポットを当てても面白いのではないかと思う。 海棲爬虫類も10m超のものが多くいるので、インパクトという点ではそれなりのものであるはずだ。 そろそろ別のものを見たいという欲求が膨らんできている。 次回の内容に期待したい。
by clhaclha
| 2006-08-06 15:34
| 自然科学
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