カテゴリ:石( 34 )

第15回東京ミネラルショー(2006年池袋ショー)第一日目

昨日のブログで開場と同時に……、などと言っていたのだが、入り口に着いたのは結局、開場後しばらく経った10:20頃。
家を出たのは9時過ぎだったのだが、どうやら通勤ラッシュを過ぎると途端に急行が減るらしく、準急に乗って池袋まで40分近くかけて到着した。
そんなわけで、開場前の長蛇の列には被らなかったものの、それでも三十人くらいの行列ができている最後尾に並び、5分ほどで会場に侵入を果たす。
さすがに平日だけあって、混み具合はさほどでもない。
むしろ通路が広い分、新宿に比べてかなりゆったりとした雰囲気である。
f0096505_2354191.jpg


さて、今日の狙いは十字石である。
しかも、ただの十字石でなく、アスタリスク(*)型の結晶(三連貫入というらしい)である。
昨年は入り口を入ってすぐ左のブースに、ロシアの業者が大量の十字石を持ち込んでいたのだが、見たところそれらしきブースはない。
隣にいたラリマー業者は、今年も同じ場所にいるのだが……。
取り敢えず、手近なブースから島毎に確認していく。
会場はL、C、Rと大きく三つのエリアに別れており、それぞれのエリア毎に幾つかのブースが固まって島をつくっている。
入り口がCエリアにあったので、まずはここから確認。
ざっと見回したところ、大量に十字石を置いたブースは見当たらず。
次にLエリアに移り、その次はRエリアに。
しかし、ざっと見回したところで昨年の様な大量の十字石を置いたブースは見当たらない。
今年は来ていないのだろうか、とちょっと焦りだす。
内心狼狽えながら会場案内図を見て、ロシアの業者をピックアップしていく。
全部で四件。
すべてCエリアに集中している。
しかしCエリアは最初に見て、大量に置いている業者がないことを確認済み。
やはり今年は来ていないのか、それとも規模縮小で隅の方に置かれているだけなのか……。
一ブース目、じっくり展示品を眺めるが、無し。
二ブース目、同じく無し。
三ブース目、じっくり眺めて隅の方で小皿に載せられた十字石を発見。
大小合わせて、数は二十ほど。
昨年とうって変わって、随分な扱いである……。
念のため最後のブースも確認するが、やはり無し。
戻って、小皿に載った十字石を物色する。
と言っても高々二十個程度、ものの数分ですべてを確認し終わる。
結果から言えば、三連貫入は無し。
更にその中で購入意欲が湧くほどしっかりとした標本は三つ。
……そんなもの、一番大きなものを買うしかないじゃないか。
というわけで、購入。
f0096505_3181833.jpg

7200円の表示価格のものを、値切って6500円也。
写真上方が少々欠けているようだが、きれいに直交した標本である。
まあ、悪くはないか。
取り敢えずこれで、最低限の目的はクリアといったところ。
三連貫入が入手できなかったのは非常に惜しまれるが、無いものは仕方がない。
いつまでも意気消沈していても意味がないので、ここで気を取り直してじっくりと物色を再開する。

さて、十字石を探している時にちょっと気になっていた標本があったので、まずはそれを見に行く。
同じくCエリアにあるロシア人のブースで、ヘデンベルグ輝石含有の緑水晶や変わった形のカルサイトなどを並べている中に、握り拳より一回りほど小さい斧石を見掛けた。
斧石自体、あまり数が出回っていない鉱物で、マニアでなければ存在自体を知らないだろう。
この斧石、何に惹かれたかというと、その形状である。
一目見て、「まさにハンドアックス」と思えるような外見なのである。
ネットで見る写真は小振りな結晶の群晶で、その名前を聞いてイメージが湧くような標本は滅多にない。
しかしこれは違う。
一目でその名の由来が分かってしまいそうな標本である。
これは欲しい。
が、値段を見ると13000円。
う~む……。
ものは良いのだが、ちょっと高い。
値切って買うべきか、それとも今回は見送るか。
しばしブースの前で迷った挙げ句、取り敢えず他のブースも回ってから決めることにする。

会場を三分の一周位したところで、ラディアンスという業者のブースを発見し、顔見せがてら品定めをする。
この業者からは以前、中国産の蛍石を購入して以来、ブースを覗くと毎回声をかけてもらっている。
そんなこんなで今回もしばらく話をする。
おすすめは鶏冠石とのこと。
確か八月の有楽町で鶏冠石を探しているというようなことを言ったような記憶があるので、もしかするとそのことを覚えていて持ってきてくれたのかもしれない。
が、しかし。
ごく最近、光によって短期間で変質してしまうという性質を知り、鶏冠石は買わないと決めたばかり。
そのことを話すと、何となく曖昧な表情をしていたようにも感じられた。
ちょっと悪いことをしたかもしれない。
その他、気になったのは4センチ角くらいの錫石、8000円。
立派な結晶で母岩付き、結構自分好みではあるのだが、前述の斧石の前には少々ならず霞んでしまう。
結局何も買わずに、そのブースを後にする。

次に立ち寄ったのは、これまた八月の有楽町で話し込んだニルヴァーナストーンという業者のブース。
前回も持ってきていた珍品のカバンサイトはまだ幾つか残っているようだが、半分くらいは売れたとのこと。
ここは妙な標本を置いているので、個人的にはかなりお気に入り。
今回の掘り出し物は、と訊いたところ、差し出されたのは中沸石(?)。
ネームカードにあるオーケン石のような見た目の標本で、晶洞中に束になって密生しているものである。
なるほど、なかなか面白い標本ではある。
値段を訊いたところ、20000円とのこと。
ちょっと手が出ない、断念。
他にも形の良いカバンサイトやペンタゴナイトが揃っているが、軒並み20000円を超える。
そんな中にふと、妙な石を見付ける。
初めは葡萄石かと思って確認したら、葡萄石ではなく沸石の一種と説明される。
じっくり見ると、確かに葡萄石ではなく、結晶表面に沸石様の構造が見られる。
鉱物名を訊くと、本人も良く知らないらしく、誰かから聞いてつくったらしいネームプレートを見せ
てくれた。
「GEROLITE」と書いてある。
まったく聞いたことのない名前である。
値段は3500円。
うむ、怪しい。
怪しいので即購入。
f0096505_4245496.jpg


そんなこんなで会場をじっくり見て回り、気がつくと3時間ほどが経っている。
その後、特に気になる標本は発見できず、再度、斧石が置いてあるブースへと戻る。
件の斧石はまだ売れ残っている。
しばらく値切ろうかどうしようかと迷っていたところで、滞留していた客が丁度捌けて、店主が一息吐く。
どうせならダメ元で値切ってみるか、と声をかける。
目標額は11000円、限度額11500円で購入だ。
「これ、安くなりませんか?」
「This is an xinite」
「No、あ~……Price less,Ok?」
しばらく思案する店主。
やがておもむろに電卓を打って、それを差し出す。
"11500"
「OK」
商談成立。
めでたく購入。
余談だが、支払いの際に細かい札がなかったので、20500円を差し出すと、細かいのは無いかと訊かれる。
無いと答えると、かなり嫌そうな顔をしてポーチの中の札束から千円札を九枚探し出し、差し出した。
どうやら細かい札が不足しているようである。
実は一瞬、もう1000円負けてくれるかな、などと思ったのだが、どうやら甘い考えだったようだ。
f0096505_4465984.jpg


更に余談。
中国人業者のブースで見掛けた、翡翠細工の船と馬。
特に船の方、すべて一個の塊から削り出しているらしく、鎖がすべて継ぎ目無く繋がっている。
この作り込みには脱帽。
f0096505_451829.jpg

[PR]
by clhaclha | 2006-12-16 02:03 |

遂に明日、池袋ショー

「ようやく」という感じと、「早くも」という感じがない混ぜになったような気分ではあるが、明日から待望の池袋ショーである。
日程が許せば四日間、全日程制覇などと企んではいたものの、残念ながら18日の月曜日は仕事が入って休暇を取れず。
それに伴って、土曜日に私事をこなさなければならなくなり、参加できるのはどうやら初日と三日目の日曜の二日になりそうである。

明日は開場と同時に入りたいと思っているものの、睡眠も十分に取りたいので少々寝ていくか、迷うところ。
会場を回っている途中でへばっても面白くないので、やはり寝ていくべきなのか。
しかし、欲しいものは即購入したいというのもある。
なにせ一年間探し続けたものがあるかもしれないのだ!
まあ、ないかもしれないけど……。

ともあれ、カメラは充電中で、軍資金も手元に揃えた(といっても、そんなに使うつもりはない)。
明日はとにかく目的の石を購入して、じっくりとブースを見て回る予定。
「これは!」と思うものがあれば購入するが、基本的に購入は日曜に値切りながら、と考えているので、明日は会場の写真が多めになる。
気になるものがあれば撮ってきてアップするが、特別展は日曜に撮ろうかと思っている。

レポートは明日の日が変わる頃にアップ予定。
何か撮影を希望するものがあれば、可能な限り撮ってくるので、コメント欄に要望を投げておいてください。
[PR]
by clhaclha | 2006-12-14 23:39 |

池袋ショー二週間前

さて、いよいよカウントダウンと言って差し支えない日になってきた。
今月15~18日の四日間が会期である。
池袋ショーは今回から通し券になるとのことなので、できれば全日参加したいのだが、最終日はまだ休暇が取れていない。
仕事で会議が入らなければ取れる予定ではあるのだが。
何も予定が入らないことを願いたいものだ。

さて、例によって今回の標的。
①昨年から狙い続けている十字石
②箒状あるいは棒状の輝安鉱
③見栄えの良いアクアマリン
④母岩付きのハーキマー水晶
取り敢えずはこんなところか。

①についてはもはや説明の必要もないだろう。
この一年、ずっと欲しいと言い続けてきたものである。
②は欲しいと思いつつも、購入の決心がつかなかったもの。
安く買えるなら、是非とも欲しいものではあるのだが。
③は九月の新宿で一つ購入したものの、納得がいかなかったのでもっと良い標本が欲しいと思っているもの。
これについては取り敢えずモノはあるので、余程安くて良いものでもないと買わない。
④これも前々から欲しいと思っていたのだが、なかなか買う決断ができずにいるもの。
傷一つ無い両錘で、母岩の黒とのコントラストが引き立っているものを探している。
まあ、何度かはお目に掛かっているので、それほどレアではないのだろう。
尤も、そういったものは二万は越えるのだが。

こうやってみると、随分と優柔不断ぶりが伺える。
あまりよろしくないですな、この傾向は。
しかも時々、どうでも良いようなモノを買っているのだから、困ったものである。
まあしかし、ショーでは衝動買いをしてしまうのも醍醐味の一つ。
八月の有楽町では、とある石屋の主人に「買うものを決めて来ちゃダメだよ」と言われたが、確かにそういう側面も否定はできない。
まあ十字石はどうしても欲しいので別として、今回は気の向くままに買ってみるのも面白いかも知れない。
予算枠は変えられないけれど……。
[PR]
by clhaclha | 2006-12-02 23:53 |

緑色束沸石その後-2

九月の新宿で購入した緑色束沸石だが、染料のような有機溶剤系の臭いがきついということで、二ヶ月弱の間、風呂で毎日水洗いを続けてきた。
で、その結果。
f0096505_18361534.jpg

ピンぼけとなって巧く写真が撮れなかったのだが、購入直後に撮ったものと比較してみると、汚れが落ちた以外、大した変化は見られない。
こちら参照。
どうやら染めではないと判断しても良さそうだが、未だに臭いが残っているのは気に掛かる。
表面の光沢がどうにも不自然なので、保護剤ということも考えられるが、はたしてここまで長期間、臭いが残るものなのかどうか。
学生時代に薄片制作に使っていた標本用合成封入剤は、乾燥後は無臭となっていた事を考えると、全く別のものなのかもしれない。
母岩が多孔質だから、もしかするとオイルのようなものを染み込ませているのだろうかと勘繰ってみるものの、正確なところは全く不明。
まあ、これ以上考えても答えは出そうにないので、この石のことはこれで終了。

それにしてもこの石、臭いが強くて家においておきたくはない。
捨てるのも何なので、会社にでも持っていって飾っておくかな。
[PR]
by clhaclha | 2006-11-26 18:56 |

ホランド鉱

今年六月の新宿ショーで怪しさに惹かれて購入したものの、名前が分からずにどうしようかと思っていた標本の正体が判明した。
新宿ショー三回目 ←こちら参照。
形はまさに鍾乳石といった感じなのだが、色と質感から明らかに石灰岩ではないと分かるもの。
売っているドイツ人に聞いたところでは、マンガンの鉱物で、モロッコ産とのことであったのだが。
この標本、鉱物名はホランダイト(hollandite)、通称ホランド鉱。
マンガンとバリウムの鉱物で、組成式はBaMn8O16
原産地はインドだが、市場に流通している標本はほとんどがモロッコ産である。
見た目が面白くて購入したもので、かなりのお気に入り。
ようやく正体が判明したので、「石の囁き大地の息吹き」にネタとして提供できるというもの。
というわけで、次回はホランダイトです。


話変わって、十二月の池袋ショーのこと。
ようやく日程が発表になった。
期間は十二月十五~十八日の四日間。
今年から入場料は通しで800円に。
これで毎日参加は確定だ。
目的は当然、十字石。
一年間探し続けた標本なので、少々無理をしてでも手に入れたい一品。
参加業者一覧ではロシアからの出展は四件。
この中に去年の業者が含まれているのを祈るばかりである。

というわけで、週明けにも早速、有休の申請をせねば。
[PR]
by clhaclha | 2006-11-04 00:54 |

緑色束沸石その後

九月の新宿で購入した、処理疑惑のある例の石だが、臭いがきついということで毎日風呂に浸けている。
臭いの方は弱くはなったものの相変わらずで、一向に無臭になる気配はない。
湯船に浸けるとごく少量の油膜が水面に浮くので、油様の何かが付着しているのは間違いないのだが、現時点ではこれが何なのか、特定できるだけの材料が揃っていない。
疑わしいのは撥水性の保護剤で、確かに表面は不自然に撥水している部分もある。
母岩が多孔質なので、そこに入り込んだ成分が微量ずつ揮発してきているのではないかと疑っているのだが……。
毎日ボディーソープをつけて歯ブラシで磨いているので、表面についた揮発成分はほぼ完璧に落ちているはず。
とすれば、母岩に染み込んだ成分が問題だが、毎日湯に浸けても落ちきらない以上、根気よくこれを続けていくしかないかな。
まあ、あと一ヶ月ほど続けて、一度写真を撮って買った直後のものと比べてみて、変化があるかないかを調べてみる予定。
これで色落ちがなければ、臭いは染料ではなくて表面についた油である可能性が非常に高くなる。
取り敢えず、それまでは毎日磨き続けるしかあるまい。
というわけで、これから磨いてきます。
[PR]
by clhaclha | 2006-10-24 22:01 |

緑色束沸石その後

あの後、一晩水を張った洗面器に浸けて放置。
翌晩に引き揚げるも、やや臭いが弱くなったような気がする以外は何も変わらず。
ただし、洗面器の水には結構強く臭いが移っていた。
更にその後、風呂の中に浸けた際に、水面に薄い油膜のようなものが張るのを確認。
どうやら表面に弱揮発性の何かが付着しているのは間違いないようだ。
油類なのかと思い、シャンプー(皮脂を落とすヤツ)で磨いてみるも、手触り外見に変化はない。
まあ、それはそれで問題ないのだが、ここで思いも掛けぬ問題が発生。
元々の臭いとシャンプーの臭いが混ざってすごいことに……。

取り敢えず、臭いが何とかなるまで風呂からは出せない。
着色云々についても、現時点では判断不能なので、鉱物鑑定に掛けられるまでお蔵入り、いやお風呂入り確定となった。
まあ、無着色で保護剤か何かが塗布されているだけならば、それに越したことはないのだが。
なんにしても今回のショーは、色々とあって思い出深いものになりそうだ。


話は変わって、ブログ右上にある石の写真について以前、知人から訊かれたので。
タイトル写真はHP『電脳奈落界』にあるコンテンツの、『石の囁き大地の息吹き』にアップした新作のものを使用している。
つまり、写真が変われば更新があったということ。
今後は石ばかりではなく、地質関連のテーマも扱っていく予定なので、いずれ石以外の写真も載る。
そちらの方もよろしく。
[PR]
by clhaclha | 2006-10-05 22:24 |

緑色束沸石追記

昨日(というか今朝未明)にアップしたGreenStilbiteで、何点か意見を頂いたので、自分が処理品だと思う点を挙げてみたい。

①染料の臭いがすごい。
 これは実物を見ないと分からないことだが、とにかくすごい。
 50㎝以下の距離にあると、気分が悪くなるくらいすごい。
 天然石でこんな臭気を放つのは、石油系のものくらいだと思う。

②染めムラ
 下の写真の赤丸部分。
 結晶の途中部分から緑色。
f0096505_16431118.jpg


②に関してはそういうものだと言われればそれまでである。
①に関してはかなり決定的だと思う。
子供の頃に遊んだ小麦粉粘土の臭いを濃縮還元したような臭いで、個人的にはカメムシよりも気持ち悪くなる臭い。
まあ、鑑定に出せるのなら出してみたい一品ではある。
[PR]
by clhaclha | 2006-10-02 16:51 |

『2006国際ミネラルアート&ジェム展』第三日

さて、クレームの件から。
結果からいえば、返品・返金で、実質的な損害は精神的な不快感と時間だけ。
会場に着いてまず、開催事務所の主催者を訪ねる。
持っていった標本を見せたのだが、自分では詳しく分からないので、鑑定できる人(堀ミネラロジーの堀氏:鉱物マニアの世界では有名な人)が戻ってくるまで会場を回りながら待っていて欲しいとのこと。
ついでに問題のブースを見て、昨日購入した所であることを確認する。
しばらく会場内で物色していると、電話が鳴ったので再度事務室へ。
主催者に「知っているでしょうけれど、こちらが『楽しい鉱物図鑑』で有名な堀先生です」と紹介されるが、知っているのは名前だけである。
早速、問題の標本を堀氏に見せると、水晶自体は天然の物を使っているが、そこから更に色の付いた結晶を成長させている、とのことである。
どうやら無色か白色の種水晶に、緑水晶を継ぎ足したようなものであるらしい。
一昨日に写真で示した丸い型は、結晶を成長させる際に固定するのに用いた棒状の固定器具の痕ではないかという。
説明を聞いていても取り敢えず矛盾は感じられなかったので、その説を採用という方向で返品・返金に決める。
で、問題のブースへ。
堀氏がその業者に事情を説明するのだが、業者は「そんなことはない、天然物だ、間違いない」の一点張り。
埒があかないので、もしこれが本物だったら主催者が責任を持って買い取る、ということで一応の決着を見る。
しかし問題なのが、その後の業者の態度。
金は返すが直接本人(私)には渡したくない、あなた(堀氏)が渡してくれなどと口走る始末。
結局堀氏がそれを断った(当たり前だが)ので、渋々こちらに手渡す。
何というかもう、呆れてものが言えない。
この件で、スリランカ人に対する評価は、一気に地の底まで墜ちてしまった。
彼にはもう、日本で商売をしてほしくないものである。
まあともかく、これで一件落着、堀氏にお礼を述べて、さて会場の本格的な物色である。

さて、ここまでに三十分以上を費やしてしまった。
しかし不幸中の幸いというべきか、13500円の資金が戻ってきたので、色々と買えるようになったのは事実。
俄然、買う気が出てきた。
まあ、無理して浪費する必要もないのも事実だが……。

一昨日、しのぶ石やら重晶石やらを置いていて、ちょっと気になっていたブースを眺めていると、店番の人に声を掛けられる。
「これ、二酸化マンガンですよ」
「ああ。しのぶ石ですね」
「しのぶ石を知ってるんですか? 石は好きですか?」
と、驚かれる。
いや別に驚くようなことでもないと思うのだが。
一昨日はしのぶ石が大量に置いてあって、うち二点ほど、芸術的なまでに風景画を彷彿とさせるものがあったので、少々気になっていたのである。
店番の人が宝石学を勉強しているだとか、今日は親の代わりに店番をしているのだとか、しばらく他愛のない話をしていると、安くするので買わないかと言われる。
しのぶ石はちょっと欲しいかな、と思っていたのだが、残念ながら先日目を付けていたものがことごとく売れている。
赤鉄鉱なども眺めて、思案すること三十分ほど。
店番の人にも放置されて、購入を決めたのは赤鉄鉱の大型標本である。
f0096505_2493718.jpg

4000円のものをちょっとだけ安くしてもらって、3700円で購入。
赤鉄鉱の状態が最も良好だったのでこれに決めた。
もう少し小型のものでも良かったのだが……。
底面と側面がカットされているのが玉に瑕。
しかし、結晶の断面が見られると思えば、まあいいかとも思う。
ちなみに重量は2㎏ほど。
鉄の塊だけあって重い。

次に購入したのがアクアマリン、5500円。
正直な話、購入した現在でも今一つ、納得がいっていない標本である。
f0096505_2545348.jpg

なんというか、全体的に貧相というかインパクトに欠けるというか、「これ!」というものがない。
もともと希少鉱物だとか、産地だとかに拘るタイプではなく、見た目で選んでいるので、どっしりとした存在感がなければ気に入らないのである。
これはまた後日、別の標本を買うことになるだろう。
まあ、そんなに悪い標本ではないのだが。

最後にネタ。
会場で発見した時、むちゃくちゃに怪しさを感じつつも、その怪しい存在感に負けて購入してしまった染め物。
2300円である。
f0096505_313188.jpg

ブースではGreenStilbite(緑色束沸石)と説明を受けたのだが、この時点で天然でないことはほぼ確信。
しかし染め物との説明は一切無し。
家に帰って包装を解いてみると、かなりきつい染料の臭いが……。
標本の細かい部分をよくよく観察してみると、染め切れていない破断面などがちらほらと。
先日のものに比べると、三流もいいところである。
こういう業者は売ってしまえばそれまでと考えているのだろうが、客商売を続けるにあたって長期的に見た場合それがプラスになることはあり得ない。
いずれ客に見切りを付けられるだけである。
インド人のブースは母岩付きで産地直送という雰囲気が好きだったのだが、今回の件で一考の余地有りかもしれない。
そもそも怪しさ大爆発の一品だったので、これに関しては特にクレームは考えていない。

さて今回、思っていた以上に人工処理品が流通していることに気付く。
そもそも日本の業者(パワーストーンなどのいかがわしい業者は除く)は信用第一で商売をしているので、余程精巧なものが紛れていない限り、処理品を天然物として売ることはない。
というよりも、処理品にはすべてその旨の注意書きが掲出してある。
しかし、海外の業者(実際にはごく一部であるはずだ)はその時良ければすべて良し、という考えが滲み出ている。
とにかく目先の利益優先で、長期的な信用など考えてもいない。
その点、今回の主催者の対応は悪くはないものであったと思う。
少なくとも、最低限の責務は果たしている。
スリランカの業者に対して今後どのような対処をするのかは分からないが、しばらく様子を見てみたい。
[PR]
by clhaclha | 2006-10-02 03:35 |

『2006国際ミネラルアート&ジェム展』第一日 その2

さて、昨日書ききれなかった部分を少々。

昨年も見たのだが、鉱物を粉にして顔料として使っている出展について。
f0096505_2243145.jpg

写真はラピスラズリの顔料を使って塗った(染めとは違うらしい)バッグである。
ラピスラズリは単結晶の鉱物ではなく、何種類かの鉱物が集まってできた岩石であるため、組成の比率により発色が異なる。
そのため、同じ色のバッグは二つと作れないという。

このブースでは岩石や鉱物を磨り潰して絵の具にする、『石の絵の具』のキットを販売していた。
f0096505_2483944.jpg

有色の鉱物を磨り潰すのが最もきれいに色が出るらしいのだが、その辺りに落ちている石でも同じようにできるとのこと。
もっとも、河原の石を磨り潰しても、顔料として発色するものは半分もないらしい。

顔料の作り方は、タイルなど固くて平らなものの上に研磨剤を広げ、その上で鉱物を擦って磨り潰す。
f0096505_2525646.jpg

左からグラファイト、ジャスパー、孔雀石、ラズライト。
磨り潰すと、まさに絵の具のようになる。
体験で絵を描いている人もいたが、見ていると水彩絵の具のようであった。

ちなみにこのキットを開発したのは某美大の教授らしいのだが、なんでも石を見ると磨り潰してみたくなる人らしい。
鉱物マニアにとってはまさに天敵だ。
絶対に家に呼びたくない人の筆頭に挙がる人物である。


さて、話変わって昨日のクレームの件。
昨日の記事をアップ後、すぐに主催者にメールを入れたのだが、早速返信があった。
直接電話で話をして、明日、件の標本を持って会場に行くということに。
具体的にどうするかはまだ決まっていないのだが、一応真偽を鑑定してもらって、主催者から問題の業者に話をしてもらうことになるらしい。
事がどう転ぶかは分からないが、主催者がどういう対応をするのか、しっかり見届けたいと思う。
[PR]
by clhaclha | 2006-10-01 01:11 |